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横山的・黒鱒釣競技生活
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釣行日
2006年9月2日(土)〜3日(日)
場所
長野県・野尻湖
天候
両日とも晴れ(ともに北風・微風)
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水温
約23度
釣果
初日:5本 2,158g 6位
二日目:2本 564g 17位 総合第6位
ルアー
エコ・河口ニードル改(通称・ハイパーぶどう虫 Ver.3)の1/16ozライトキャロライナリグ

いざ最終決戦へ!
・・・NEOマスターズ最終戦in長野県・野尻湖

 前週の6日間のプリプラの手応えから微かな希望が見えたNEOマスターズ最終戦・野尻湖。プラ禁止期間であるオフリミットの4日間は準備、イメトレ、そして体調管理とこの試合に少しでもプラスになることをと思い、悔いの無いように(?)過ごしました。

 試合前日、金曜日のプラでは前週良かった大崎沖フラット7〜8mレンジを探りますが不発。次に良かった水道局前のオダも不発。ベイトであるワカサギの動き次第でアッという間にいなくなってしまうのが野尻湖スモールの特徴、しかもプラ前日からフォールターンオーバーが入り水質は悪く、水面は泡だらけです。

 湖全域を廻りながら前週は不発だった湖最奥部の菅川エリアへ。ここは昨年、同時期にあったマスターズ決勝戦の試合本番でも使ったスポットでなだらかに落ち込むフラットエリアの中に数ヶ所のピンスポットが点在する場所です。

 ベイトがよく映る8m付近を中心にスポットを廻りながらターンオーバー時に強そうな周囲に湧き水が沢山出ているスポットへ。ここで初公開、前週の練習でリグを煮詰めて改良したマル秘チューンドエコワーム・ハイパーぶどう虫Ver.3(市販のエコ・河口ニードルの先端から4節とハチマキ部から後ろをカットし両端をハサミで丸く整えたもの)にロングシャンクのフライフック10番、180cmのロングリーダー(前週までは150cm、しかし安武さんのアドバイスで30cmプラス!)に1/16ozのキャロライナリグの完全ステイ・ホットケ釣りを試すと連発でスモールがヒット! 500〜600g台とやや小振りなサイズでしたが、なんとかキーパーを獲れそうなスポットを見つけられたことにホッと安心。やはりここもワカサギの動き次第の場所なんで、明日からの本番の朝一はサイズの望める大崎沖、キーパー獲りに菅川といずれも7〜9mのディープフラットのキャロライナリグをメインに試合を組み立てることにしました。


 明けて9月2日、NEOマスターズ最終戦・初日の朝がやってきました。思えば2週間前のJB銀山湖戦での惨敗で落ち込み、試合に対する意欲さえ萎えていたときから色々な人達からの励ましやアドバイス、そしてこれだけは誰にも負けない練習量で過去のどの試合より上の最高のモチベーションまで持っていくことができました。ここで全力を出した結果、目標のTOP50参戦権に届かなければしょうがない、これからも地道に(地味に!? )頑張るしかないな、と割り切った気持ちでスタートです。

 ファーストスポットは大崎沖フラット8mのピン。GPSを使い確実にキャロライナリグをキャスト、ステイさせアタリを待ちます。狙い始めて約10分、待望のファーストバイトが! すかさずスイープでフッキングさせますがすっぽ抜け・・・タイミングが早かったようです。さらに数投、バイトが無いまま時間だけが過ぎていきます。以前の自分だったらこのままこのスポットに固執して自滅してしまうところですがここからが違いました!

 選手、一般アングラーともにひしめくこのエリアを見切り、他のアングラーが移動する前に菅川エリアへ。人気スポットのカーブミラー前はすでに船団でしたが、そこから少し離れた自分のスポットはノーマーク。ベイトが入っていることを魚探で確認し、キャスト。リグが着底後そのままステイ、フォール中からスモールがじーっと見てボトムのルアーを拾い喰いすることをイメージし、ラインテンションを緩めたまま「聞き」のタイミングを待ちます。なんとなく、の気配を感じたとき、静かにラインを張ってやると確かな重みが!!

 今度は確実にフッキング成功! この試合の為に用意したウルトラライトのロングロッドを絞り込み上がってきたのは600gクラスのスモールマウスバス!! まずは1本目、エア抜きを慎重に1発で決めライブウェルへ。同じスポットにすぐ次のキャスト、そしてすぐにバイトが! 1本目よりやや小振りながらこれで2本目キープ。

 そしてまたすぐにヒット! これはキーパーぎりぎりながら、なんと3投連続ヒットで3本目をキープです。

 1本釣れスイッチが入ると続けてヒットするスモールの特性に助けられリミットメイクまであと2本、しかし3本目以降バイトがなくなりこのスポットはしばらく沈黙しました・・・。

 ふと、カーブミラー前の船団を見ると沢山の選手の中でも長選手、伊藤選手の2人だけが周りの選手を尻目に着々とヒットを重ねている様子。ちょっとしたリグの違いや狙い方の違いでヒット率にものすごい差がでるのもスモール戦の特徴です。

 新しいスクールがスポットに入ってくるのを待っていると1台のバスボートが近づいてきました。よく見るとルアーマガジン誌の取材艇です。「どうですかぁー」と聞かれ、「小さいですが3本獲れました」と答えます。

 しばらく取材してもらえるみたいなので「ココは岸からの張り出しの先端に湧き水があって・・・(中略)・・・ロングリーダーのキャロライナリグをほったらかしておくと釣れるんですよ!」、「いまはベイトが廻ってきていないんでしばらく釣れてないんですけど・・・」と、説明中にグゥーーと持っていかれるバイト! しかしスッポ抜け・・・。

 そのままステイさせているとまた追い喰いバイトが! 今度はフッキング成功、カメラのシャッターの切られる中、無事ランディングで4本目キャッチ。そういえば前回のNEO山中湖戦でも同じことが・・・(笑)。なにはともあれ、リミットメイクまであと1本。時間はあと3時間。

 絶対に釣ってやる!とキャストしステイを繰り返しますがバイトは続きません。ここで場所を休める意味でこのスポットを離れます。

 船団の出来ているカーブミラー側に魚探を見ながら流していき、ベイトが映った場所でダウンショットでシューティングしますが反応はありません。カーブミラー前の浅い側に入りますがここでもノーバイト。やっぱり自分の場所で自分の釣りをと思いスポットに帰る途中、ふと沖(かなりの沖!)をみると落合さんがゴキューンっ、とベイトロッドを曲げてそのままナイスフィッシュを抜き上げ! さすがやなぁ・・・と感心していると私にもバイトがありました!

 ようやくの5本目はぎりぎりのジャストキーパー。でも貴重なリミットメイクの魚に一安心、そして「なんとかなるかも!」と希望が見えてきました。ここで気を緩めては負け、とさらに気合いを入れ直し充分に休めたマイスポットにキャスト。ベイトもいい感じで映っています。もちろん絵に描いたようにバイト! ランディングした魚はこの日2番目のサイズの500gクラスのスモールマウス、すばやくエアを抜き先程釣ったジャストキーパーと入れ替え〜! ぎりぎりまで粘ったところでウェイインに戻ります。初日の検量結果は5本・2,158gで6位スタート。

 粘り・見切りをタイミング良くおこなえたこと、自分の信じる釣り方を迷い無くやり切れたことでキッカーは入らなかったものの好スタートを切れました。しかし、ビックリの大ニュースが! 年間暫定トップを走る北大祐くんが2,600gのビッグラージを含む3本で4,500gオーバー!! 3本すべてがラージマウス、もちろん初日ぶっちぎりのトップです・・・。

 そして年間暫定2位の市村くんはまさかのノーフィッシュ、これで勝負は判らなくなりました。北くんの釣り、狙っている魚は全く自分と違うものなので迷いはないものの、なんだか複雑な思いでこの日はあまり眠れませんでした・・・。


 明けて9月3日、3月の雪の河口湖から始まった2006年NEOマスターズシリーズも最終戦最終日です。前日の結果からやることは決まっているもののこの日で全ての結果が決まることに緊張したままスタートを迎えました。初日の成績順で6番スタート。1番スタートの北くんの背中を見ながらも、「もう全力で自分の釣りをするしかない」という気持ちで菅川エリアのスポットへ向かいます。

 到着した菅川は前日にも増して濁り、泡が入り強いターンオーバー状態。必ずタフになる2日目、とにかく1本でも多く確実にキャッチするために超・集中して狙い続けます。開始後、約1時間経ちいまだノーバイト、「必ずここには廻ってくる」との確信を持ち、落ち着いてステイを続けると僅かな重みが!

 慎重にフッキングを決め、9mのディープから魚を上げてきます。「なんか軽いなぁ?」「もしかしてゴミかな!? 」と全くファイトしない魚に戸惑いながら上がってきたのは見たことの無い程の細い、でも紛れもない33cmほどのスモールマウスバスです。エアなんか入っているの?というへこんだお腹に注射針を刺しとりあえずエア抜きしライブウェルに入れると底で曲がったままグッタリ・・・。エラは動かしているので「頼むから生きててなぁー」と声を掛けながら、ライブウェルをマメにチェックします。

 この日は見える範囲の周りの選手も初日と比べて圧倒的に釣れていなく、ヒットシーンははるか沖の落合さん、カーブミラー前の長さん、伊藤君、そしてその間にポツンと浮いているゼッケンNo1の大山さんがポツポツと単発で釣っているのを見ただけでした。

 あっという間にラスト2時間、ライブウェルを気にしながら魚探の画面に目を凝らすとついに待ちに待ったベイトの群れが入ってきました! そして待望のバイト、キャッチしたバスはキーパーぎりぎりながらワカサギを飽食した体型のスモールマウスです。これで2本目、ライブウェルの中の1本目も底で曲がったままですがなんとか元気です。

 しかし次のキャストにヒットは続かなく、ベイトの群れもどこかへ消えてしまいました。残り1時間、試合に悔いを残さないために移動を決意。大崎沖の7mフラットのピンに最後の勝負を賭けました。移動した大崎沖は北風が吹き付け条件はベスト。しかしここで衝撃の光景が!

 3艇のローボートに乗った外国人(おそらくラテンアメリカ系の方達だと思われます・・・)が餌釣り(たぶんミミズ)でナイスなスモールを入れ喰い状態!! 対する周りの選手を含むルアーアングラーは全くのノーヒットです。

 幸い自分の狙うピンからは外れた場所だったので自分のスポットにキャロライナリグをキャスト。なんと1発でバイト! ギュンギュンと絞め込む強烈なファイト、間違いなくデ・カ・イ!2.5ポンドラインをかばいつつエレキで魚に付いて行き、突発的な突っ込みには逆転ストッパーOFFでラインを出し対処します。2分ほどファイトしたとき突然、前触れも無くフッとロッドが軽くなりました・・・バラシです・・・。

 リグを回収するとフック、ラインとも異常無し、慎重になり過ぎたか・・・。とにかくもう時間はありません。同じ大崎エリアの見える範囲には暫定年間2位の市村選手も浮かび、そして走り去って行きました。釣れているのか? そんなことを考えながらも黙々とキャロライナリグをキャストし続けます。

 すぐ隣でコバちゃんこと小林選手にヒット! こちらにはバイトが出ないまま帰着時間15分前を迎え、ミスをしてしまった悔しさで一杯のまま会場に向かいました。帰着締め切り3分ほど前に帰着申告、貴重な2本のキーパーをウェイインバッグに移していて気が付くと、年間暫定2位市村選手、そして年間暫定首位、初日トップの北選手のボートがありません。帰着締め切り1分ほど前に市村選手が帰還、なんと2日連続のゼロ申告。そして北選手のボートが会場に見えました。だれもが帰着遅れ、すなわち失格は免れないだろうと思ったとき北選手はボートをそのまま砂浜に突っ込み上陸、そしてダッシュ! なんと締め切り6秒前でチェックOK!!

 こちらに向かってくる北くんから出た言葉は・・・「ノーフィッシュです・・・。」えっ、ホンマに!? とはいってもこちらはガリガリとチビキーパーの2本のみ。とりあえずウェイインに向かいます。この日は前日より明らかにウェイイン率が低そうで1〜2本がほとんどです。

 2本のトータルウェイトは564g、他の人の1本にも負けているウェイトですが年間上位2名ともがノーフィッシュだったことで勝負が判らなくなりました。落ち込む北くん、しかし前日はトップウェイト。年間勝負は北くんの逃げ切り、私の逆転、そしてこの日もウェイトを伸ばし今試合優勝確実の年間暫定5位の落合さんのいずれかになりそうでした。

 そして表彰式、やはり優勝はディープマスター・落合勲さん。昨年のマスターズ決勝戦に続き野尻湖戦2連勝、今回はフットボールジグの新テク「フワーリング」での勝利でした。2位は菅川船団で1人驚異的にヒットを続けていた長さん、3位はなんと私と一緒にプラに入りそのときの釣りを大崎エリアで高い精度で行った功力さんでした。

 表彰インタビュー中、ふとしたことから今回の私の順位が6位と発表されました。2戦目までの得点差から考えるとこの時点で落合さんより順位は上だということが判りました。そして運命の年間順位の発表です。

 5位ヒューマンの柴田選手、4位は2戦目までの暫定2位市村選手、3位今回優勝の落合選手。そして2位の発表、名前をよばれたのは・・・私でした。年間チャンピオンは北選手。初日トップの貯金、そしてこの日の帰着滑り込みセーフが効いて今試合9位獲得、2位の私と5ポイント差での勝利でした。

 年間チャンピオンを獲得できなかったのは残念で一番の目標であるアングラーオブザイヤー決定戦にも出られなかったのですが、年間2位までに与えられる来期TOP50昇格権とクラシック出場権は無事獲得できました。なにより、この最終戦での北くん、市村くんとの年間争いはシビれた! またいつかこんな熱い戦いが出来るよう、これからも頑張ります!

 最後にこの試合のために色々アドバイスをしていただいた野尻湖の皆さん、いつも家族のように暖かく迎えてくださる野尻湖マリーナの皆さん、「自分は自分、世界に1人。マイペースに自分の釣りをすれば大丈夫!」と激励してくれたマスターズ仲間の前田さん、この試合の前に出雲大社のお守りを持たせてくれた今年結婚する姉、そしていつもこのレポートを読んでいただいている皆さん、いい報告ができて本当に嬉しいです。

 私に関わるすべての人達に本当に感謝します、ありがとうございました!!


一緒にプラをした功力さんが3位入賞!! やったね!


試合後、夕暮れの野尻湖。いい思い出をありがとう!!

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