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横山的・黒鱒釣競技生活
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STAMP NOTE

釣行日
2007年11月16日(金)〜11月17日(土)
場所
兵庫県・生野銀山湖
天候
16日 くもり、17日 晴れ
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水温
約17℃
釣果
初日 1本・394g 33位、 2日目 360g 22位、 総合第32位
ルアー
初日 バークレー・トラウトワーム3インチ
2日目 サタンワーム3インチ
どちらも2.7gシンカー・ダウンショットリグ

奇跡の復活!生きているってすばらしい!!
      …TOP50最終戦 兵庫県 生野銀山湖

 兵庫県の中北部にある生野銀山湖は私にとってトーナメントフィッシングの基礎を築いてくれた古里のような湖です。この湖で開催されるチャプター戦に出場することで試合で競う楽しさやそれに勝ったときの嬉しさ、負けたときの悔しさを覚えました。そしてここで出会った先輩選手にいろいろ教わり、競いながらもっと上手くなりたい、もっと強くなりたいとトーナメントプロを目指すきっかけになった思い出がいっぱい詰まった場所でもあります。

 JBワールドシリーズ(現・TOP50)が最初に開催されたのもこの湖。このとき私も見学に行っていたのですが真剣に練習を重ねて試合に臨み、素晴らしい結果を沢山のギャラリーの前に披露するトッププロ達の姿にシビれ、チャプター戦で結果(3年連続年間優勝)を出していながらも見学することしか出来ない私は「いつか絶対同じ舞台に立ってやる!」と明確な目標を持つことになりました。

 あれから10年、ほんとに牛歩の歩みでしたがやっと届いたあの舞台の1年目にまさかの銀山湖戦が巡ってきました。シリーズ4戦目に予定されていた旭川ダム戦が減水で中止、そして代替戦として最終戦の舞台に急遽、生野銀山湖が選ばれたのです。もちろん大歓迎、昨年のJBシリーズ年間2位の雪辱ができる!と気合十分で前回のレポートの弥栄ダム戦直前に7日間のプリプラに入りました。


 1年ぶりに訪れた銀山湖は約4mの減水、チャプター時代からの愛艇?ヤマハ製のレンタルローボートにマスターズ小林くんからの借り物ハイパワーエレキを付けてプラ開始です。

 まずは毎年秋にバスのストック量が増える出会い橋・インターセクションのフラットをスプリットショットリグでチェック。しかし全くのノーバイト、フラット上の深さが5~6mと中途半端に浅いせいか魚探にも釣れなさそうな画像しか映りません。

 次に黒川最上流、なんといきなりコーナー部フラットのドシャローで目測55cmアップ(しかもめちゃ太い!)と遭遇。もちろん狙ってみますがルアーが視界に入るなりすぐに「逃げモード」に入ってしまいます。このエリアにはまだかなりの数の見えバスがいて他にもグッドサイズがちらほら、でもほとんどのバスが超スプーキーでなかなか口を使ってくれません。なんとか口を使う魚はなぜか激ヤセ中ばかり・・・。

 黒川最上流部では銀山湖名物・1mクラスの天然記念物のオオサンショウウオにも遭遇できました。これはラッキー!!

 上流域のサイトは試合ではリスキーすぎるかな?と考え出会い橋下に戻りレンジを落としてメインチャネル8mの岩を攻めるとヒット!

 しかしこの場所も単発に終わりました・・・。さらに連日プラを重ねるうちに中流8~10mのブレイクに沈むスタンプでなんとかグッドサイズが釣れることがわかりましたがこれも1匹釣れたらそれっきり、試合のメインパターンとしてはあまりにも不安です。

 しかしプリプラ終盤に入り転機が訪れました。たまたまプリプラ中に「近畿ブロックチャプターチャンピオンシップ」がこの銀山湖で開催され、奈良チャプター代表の川本プロが優勝!

 パターンを聞くと島周りの15~23mラインのダウンショット・シューティング、私がずっとチェックしていたラインよりはるかに深い場所です。

 アドバイスと釣れたワームをもらい臨んだプリプラ最終日には中流域のメインチャネル沿いの16mフラットとそれに絡む水中立ち木でのシューティングでアッという間にバタバタ釣れて朝の数時間で5本・1900g超のスコア!! 

 そしてこのときの体験を参考に臨んだTOP50弥栄ダム戦では8位入賞で晩秋のリザーバーでのウルトラディープ攻略に対する自信を確実なものにすることができました。

 試合直前のプラは2日間、その手応えも上々でした。水位はプリプラ時よりもさらに減って約5mの減水。マイボートが降ろしにくい状況だったのですが、せっかくの最終戦、そして待望のTOP50戦の銀山湖開催なので今年1年すべての試合で頑張ってきてくれた愛艇のシーニンフ12Kでの出陣です。


 11月16日、最終戦・初日のスタートです。目指すのはプリプラ・直前プラともにコンスタントにバスの反応のあった本湖中流域のど真ん中・15mラインにある水中立ち木。プリプラ時に連発した周囲のフラットでのベイトフィッシュパターンは無くなっていたもののこの立ち木はまだまだバスをストックしているようです。ノーマークのこのピンスポットに到着、弥栄戦のときと同じくGPSの画面を見て真上から正確にダウンショットをシュートします。立ち木に沿わしてのシェイキングでは反応は無く、ボートを少し下流方向にドラッグさせながらリグでボトムを叩いてくると明確なバイト! しっかりとフッキングして慎重にファイト、そしてキャッチ成功。なんと開始1投目でファーストフィッシュキャッチです!

 このときはこの調子でリミットメイクを確実に決めるつもりだったのですが、この日はここからが最悪の展開でした。このあとの約2時間、同じスポットで2本のスッポ抜け、そして1番やってはならない2本のラインブレイクで合計4回のミスをしてしまいました。ディープの立ち木を狙っているとはいえ明らかなタックルセッティングミスです・・・。そのうちバイトも遠のきリズムが戻らないまま、この日は朝一の1本でのウェインになりました。初日の結果は394g、33位と厳しいスタートになってしまいました。


 11月17日、試合2日目は前日の失敗を考えタックルセッティングを少し変えました。操作フィーリングは維持したかったのでロッドやリグ、シンカーの重さはそのままで立ち木にラインが擦れてブレイクするのを防ぐためにルアーラインではなく硬い磯用ハリスの同じ太さのものをリールに巻き込んで使ってみることにしました。こういう事態も考え一番強そうなハリス用ラインを吟味して持ってきていたのですが、なぜか初日はいつものルアー用フロロラインを使っていました。自分なりのぎりぎりのセッティングで絶対ミスだけはしないと誓ってこの日もまずは初日のスポットに入ったのですが・・・開始から2時間、ずっとノーバイトです。やはり前日荒らしてしまったからなのか、ベイトフィッシュパターンではなくなって新しいバスが入ってこなくなった為かこの場所は完全に終わってしまっていました。

 そこで少し下流の岩盤地帯の沖・18mラインにある別の水中立ち木に移動。魚探で立ち木を確認して絡ませながらボトムまで落としてシェイクするとココッとバイト、しかしショートバイトですぐに離されてしまいます。しばらくポーズを置いてからまたシェイクすると追い喰いしてきました。ソリッドティップで重みをしっかり確認してからフッキング、立ち木にギシギシとラインを擦られながらもなんとか離して浮かし待望のファーストフィッシュキャッチです!

 大きさは28cmほどですが試合では貴重な1匹です。ライブウェルに水を張り、エア抜きを施したバスを入れるとすぐに腹を向けて浮いてきてしまいます。もう1度エアをほんの少しだけ抜くと今度はライブウェルのボトムで横になってしまいグッタリ・・・。18mボトムで掛けたものの立ち木から引き離すために急いで上げすぎたかな?・・・とりあえず考えられる方法をいろいろ試しこのバスのケアに当たります。

 内部循環のシャワーに切り替え、固形酸素、酸素スプレー、活性剤、腹びれにジグヘッドぶら下げetc・・・すべて試してみますがどんどんバスは弱っていきエラの色も薄くなり目の色も変わってきました。JBルールでは腹を見せたバスはマイナス100g、完全死魚は検量対象外です。釣り上げたバスはもう完全死魚寸前、諦めて次の魚を狙うか迷いましたが「やれるだけのことはやってみよう」と酸素スプレーをエラに直接吹きつけ、活性剤をバスの口の中にボトルに残っている全部を入れて様子をみます。

 すると死に掛けていたバスの呼吸が徐々に戻ってきました。数箇所のスポットを回りながら釣りは続行しますが、ライブウェルの中のバスのことで気持ちは一杯です。5分に1回ほどのペースで確認していると帰着時間ぎりぎりになりついにバスが背中を上にして泳ぎだしました。看病の甲斐があり完全復活!ペナルティー無しでウェイインに持ち込めました。生きててくれてありがとう!!

 2日目の検量結果は360g。単日では22位、2日間の予選結果は32位で残念ながら予選落ちに終わってしまいました。


 翌11月18日は今期2度目の予選落ちで湖畔からの観戦です。応援に来ていただいた地元銀山湖のメンバーの方々、湖上での姿を見せることが出来なくて申し訳ありませんでした・・・。

 しかし今回は前日の失敗からラインを変えミスせずバスを獲れたことと、そのバスを死魚寸前から全力で復活させられたことで気持ちはすっきりしていました。

 最終戦の結果は下流域のシャロー〜ミドルレンジをスモールラバージグで攻略した江口プロの優勝! 仲良くさせてもらっている福山くんが3位入賞、長瀬くんは最終日単日2位と猛チャージを掛けての10位入賞です。

 今回の表彰台メンバーに共通するパターンはスモールラバージグでのミドル攻略、バンクを流し撃っていくというパターンでした。そして年間ランキングの発表、2007年のTOP50チャンピオンは相羽純一プロ!

 TOP50参戦初年度、私の年間ランキングは第20位。年間30位以内の来期のTOP50残留権、そして20位ギリギリですが来年の春開催されるジャパンスーパーバスクラシックの参戦権も手に入れることが出来ました!

 今年の試合を振り返ってみると1日1日の成績ムラが多く、単日シングルが何回もありながらも成績を落としている日も多かったので総合では平凡な結果に終わってしまってばかりでした。来シーズンの課題はチャンスを逃さず、思い切りの良い戦い方をすること。1番大事だと思っている「野生の勘」をさらに磨くために今シーズン以上に練習して、肌で感じた変化に素直に対応できるようになりたいと思います。

 最後になりましたが今シーズンもいろいろお世話になった皆さん本当にありがとうございます。試合でいろいろな場所に行ったときの地元の方達との出会いは貴重な財産ですし、とても楽しい時間が過ごせました。いつもライバルとして戦っているマスターズやウェスタンプロの方たちも今シーズンTOP50の試合では応援していただき色々とサポートもしていただきました。そして私のレポートを楽しみに読んでいただいている皆さん、こうやって自分の試合の様子を発表する場があり、これを読んでもらえる私はとても幸せです。ハラハラ心配させる成績の連続でしたが、これからも良いときもダメなときも諦めず最後まで全力で戦いますのでよろしくお願いいたします!

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