今回は高島町大溝を紹介しよう。
この大溝は水上警察のある港とその北東にある大溝漁港、そしてそれにつながる乙女ヶ池から成り立っている。今回はその中でも冬場に強い水上警察のある港を紹介したい。
さてポイントの紹介をしていこう。一見のっぺりとした感じのあるポイントだが、ごく普通のアングラーでは見落とすようなヒントが隠されているので、最後まで読んでもらいたい。この港は堤防と水上警察の建物、そしてテトラと数本の杭で構成さてれいる。港の真ん中はところどころウイードが残っておりバスがつくことがあるが、それよりももっと魅力があるのは水上警察の建物周辺である。
ここで私なら「あーあ水上警察のたてものの中に空洞でもないかな」と冗談で言ってしまいそうである。というのは、これだけ大きな建物=ストラクチャー=バスのストックが豊富と考えられるのだ。それに地形的にも北西の風に強い。またこの港は本湖と密接な位置にあるため、本湖と分けられたように存在する漁港などとは違って水流があり溶存酸素が不足することがまずない。つまり冬にバスをストックしやすい場所とはこういう場所がベストなのである。深さも3mほどあるので、周辺の本湖よりも深く越冬にはうってつけ、さらに春にスポーニングするための場所もこの北側に存在している。これほど条件のそろった場所はなかなかお目にかかれないだろう。
そしてテトラや小型の桟橋、杭などもあるので狙うスポットが多く、足場も良いので釣りをしやすい場所であろう。
では水上警察の建物周辺だが、当然建物の中には入れないし、その中に穴もない。結局狙えるのは建物周辺ということになるのだが、バスは建物の真ん中に集まっているわけではない。太陽の照射角度によって建物の影ができるためその影ができたところにバスが集まりやすい。そういった場所をダウンショットや小型のミノー、ノーシンカーで狙うのがメインとなる。ミノーではベビーシャッド、ノーシンカーではゲーリーヤマモトカットテールなどに実績がある。ラインはアプロードGT-RのFチューンフロロ4ポンドがオススメだ。そしてダウンショット。シンカーはネクストワンハイブリッドタングステン1/16オンスから1/8オンス、フックはマスバリでオッケー、ラインも4ポンドで全く問題ない。しかしワームはこれがうってつけ!というのがあるので今回だけお教えしましょう。
作り方は簡単。ワームはケイテックリトルスパイダーを用意し、その中空部分にラトルを埋め込むだけである。なんだそれだけかぁと思うあなた。このワームチューニングはどういう効果をもたらすのかぜひためして欲しい。この方法は特にハイプレッシャーの場所には本当に強く、周りが同じ釣りをしていても私だけ大釣りをしたことが多々ある本当にナイショ内緒のチューニングなのである。こういった簡単はチューンは時々やるのだが、そのいくつかはこういった大当たりをすることがある。その理由はきっとバスは新しモノ好きなのにほかならないようだ。みんながコレ釣れるよって言ったのをそのまま用いて釣りをしていても釣れない場合にはこういった一工夫をオススメしたい。頭を使ってバスフィッシングをしていくことは今後周囲とのアドバンテージをとる上で重要なポイントとなるだろう。
さて建物以外にも重要な部分がある。それは堤防の内側である。ここは晴天で水質が良い日に偏向サングラスを用いて湖を覗くとバスが回遊しているのが確認できる。ときどきベイトを追っていることもあるので(朝イチが多い)、狙う価値は十分ある。堤防内側の小さな変化を逃さないで欲しい。そういった変化のある箇所でワームをステイさせているとバスが回遊をやめて立ち止まりバイトすることがある。また居着きのバスもいるので、堤防の変化やボトムの変化を感じとって釣りをしていこう。
以上、「週刊釣りニュース」掲載